近年、共働き世代が増えたため、子どもを祖父母に預けるケースが増えています。
孫を預かってくれるのはとても有り難いことですが、悲しいことに、祖父母が孫を預かった際に起きる事故もだんだん増えています。
ここでは、実際に起きた祖父母が孫を預かったときにおきた事故と事故を起こさないための対処法をいくつか紹介します。
こんにゃくゼリーによる窒息事故
祖父母が孫におやつとして、冷やしたこんにゃくゼリーをあげたところ、こんにゃくゼリーがのどに詰まって窒息死した事故です。
この事故は、遺族がこんにゃくゼリーの安全性が明記されていない、などの理由で製造会社を相手取って裁判を起こして全国的にも大きく取り上げられたので、記憶に新しいに人も多いかと思います。
この事故以降、こんにゃくゼリーには、幼い子どもには与えないように注意書きが記載されるようになりました。
しかし、注意書きが記載された今でも、子どもの誤飲による事故は起きています。
子どもは大人よりも飲み込む力や噛む力が弱いです。
特に小さい子ども、飲み込めないと思う大きさでもそのまま丸呑みしようとしてしまい、喉に詰まって窒息する危険性が高いです。
孫に食べ物を与える際は、孫でも食べられる形状なのか、詰まるようなものではないのか十分に確認するようにしましょう。
子どもが詰まりやすい食べ物は、
弾力性のあるお餅
硬くて噛めない飴玉
ナッツ類
などが多いです。
これらは小さい子どもには不向きなので、あげないようにしましょう。
また、もし食べ物が喉に詰まってしまった場合は、迅速に救急車を呼んで適切な対応をするようにしましょう。
車による追突事故
祖父母が孫を車で轢いてしまう事故です。
孫が車の死角で遊んでいて存在に気付かずに轢いてしまったり、急に物陰から孫が飛び出してきて轢いてしまったりするケースが多くあります。
車関連の事故は祖父母だけではなく、親でも起きてしまう可能性があります。
しかし、祖父母の場合、
加齢による運転スキルの低下
判断力の低下
などで咄嗟の動作が間に合わず、重大な事故になってしまうケースが多いです。
発生時期は、お盆や年末年始など帰省中に起きることが多い傾向にあります。
近くに住んでいる祖父母であれば、普段から孫が車の周りをうろちょろしていることを知っていたりするので、日常的にも注意しやすいですが、たまにしか会わない祖父母だと、まさかこんなところに孫がいるわけない、と思い込んでいるケースが多いので注意が必要です。
孫が遊びに来ているときは、孫が今どこにいるのか把握し、車を運転する時に自分の視界にいない場合は十分注意するようにしましょう。
アレルギーによるアナフィラキシー症状の発生事故
孫にアレルギー物質を与えてアナフィラキシー症状を起こしてしまう事故です。
孫のアレルギーを知らなかったケースもありますが、母親から孫のアレルギーを聞いていたにも関わらず、
「少しくらい与えても大丈夫だろう」
「アレルギーは除去するのではなく積極的に食べさせたら治る」
などと思い、意図的にアレルギー物質を与えるケースもあります。
アレルギーによるアナフィラキシー症状には、少し顔が赤くなったり、発疹が出るだけで症状が治まるケースもありますが、重篤な場合は命にかかわることもあります。
アレルギーくらいと安易に考えないようにしましょう。
あらかじめ、孫にアレルギーがあることが分かっている場合は、アレルギー物質は絶対に与えないようにしましょう。
また、アレルギーがなくても、初めて食べる物はアレルギー物質の可能性があるので、念のために食べさせない方が無難です。
飼い犬が孫を襲った事故
祖父母宅で飼われていた大型の室内犬が孫を突然襲い、孫が死亡した事故です。
家には孫と祖母と大型犬がいました。
犬は、人懐っこいので孫を襲う心配はないと思い、ゲージから出して室内で放し飼いになっていましたが、突然犬が孫に襲いかかりました。
急いで祖母が犬を孫から離そうとしましたが、力が足りず引き離せませんでした。
犬が子供を襲うことは想定外の出来事のように思えますが、絶対に起きないことではないです。
万が一のことが起きる前にリスクの高い行動は控えるようにしましょう。
責任と余裕を持って孫をみる
ここで紹介した事故は、祖父母が十分気を付けていれば、ほとんど発生することのないものばかりです。
もし、このような痛ましい事故が起きてしまうと、祖父母は自分のせいで孫が大変なことになったと、一生悔やむことになります。
あのとき、ああしていればよかった、こうしなければよかったのに…と後悔しないように、孫を預かる際は、責任感を持って、孫を危険から守るためにも、孫から目を離さないことが大事です。
もしも、「孫疲れ」などで孫を十分に見ることができない場合や、不安なときは両親に状況を伝えて、預かる時間や期間を短くしたり、預かるのをお休みしたりしましょう。
▼孫疲れにならないためのポイントもおさえておきましょう。
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