お孫さんの取り合い…していませんか?
両家で、
「義実家ばかり行っていてずるい」
「うちには全然来てくれない」
そんな風に思いあっていないですか?
「ママよりおばあちゃんの方が好きでしょ?」
「パパよりおじいちゃんに懐いてるなあ」
なんて、お孫さんの両親と比較していませんか?
ちょっとした言動や行動はお孫さんのご両親を傷つけ、そしてお孫さんにも大人の負の感情は伝わってしまいますよ。
今回は、そんな取り合いを防ぐための方法をいくつかご紹介していきます。
孫のかけがえのない存在は「両親」
まず、お孫さんはとても純粋で、みんなと仲良くしたいと思っています。
まだ小さく様々なことを毎日学んでいく必要がある子どもという存在。
自分では消化できない問題がたくさんあり、身近な大人が助けなければならない場面は多くあります。
では、お孫さんにとって一番身近な大人とはだれでしょうか。
それは、一番側で成長を見守っているパパとママです。
日々生活していく中で、新生児期から母親の温もりやにおいを感じ、父親の抱っこに安心感を覚え、パパママを頼って成長してきました。
お孫さんは、毎日の食事、あそび、会話から、自分の中のかけがえのない大切な人の優先順位を無意識のうちにつけていきます。
その結果、一番大切だと感じる大人は、両親なのです。
少し残念なことにも感じますが、当然のことですよね。
お孫さんが最も大事だと感じるのは、おじいちゃん・おばあちゃんではなく父親と母親なのを再認識しておきましょう。
一方的に会いたい気持ちを押し付けていませんか?
最初、お孫さんからみておじいちゃん・おばあちゃんは他人だと思っていると認識しておいても良いぐらいでしょう。
お孫さんのご両親の意見を聞かずに、自分たちの考えを貫き通す方がいます。
これが一番問題で、自分たちがお孫さんに会いたいがために、
「週に1度は顔を見せに来い。」
「うちの孫なのに、実家(嫁)にばかり行っているようで、気に入らない。」
そんなことを口にして、孫への有り余る愛情を負の気持ちに変えて押し付けていませんか?
こんなことをしていると、まずは自分の子どもたちから嫌われてしまいます。
嫌われると、孫に会わせるどころか避けられる事態にもなりかねません。
お孫さんに必要なのは、おじいちゃん・おばあちゃんよりも、まずはお父さんお母さんなのです。
お父さん、お母さんの余裕があるときを相談してお孫さんに会うようにしましょう。
そうすると自然にお子さんからも慕われ、お孫さんにも好かれていきます。
両親から好かれれば孫も寄ってきてくれる
先ほども述べましたが、お孫さんのご両親に好かれていれば、お孫さんも何をせずとも懐いてきてくれるものです。
お孫さんに好かれるためのポイントとしては、まずお子さんとの信頼関係があるかないか。
お孫さんの両親への接し方、例えば話し方や態度などで、
「なんだかパパママが悲しそう」
「どうしておじいちゃん、おばあちゃんはパパママを悲しませるのだろう」
「おじいちゃん・おばあちゃんのこんなところ嫌だな…」
と思ってしまうと、おじいちゃんおばあちゃんを避けたいという気持ちがお孫さんに出てきてしまいます。
本当にお孫さんに好かれたいなら、ご自分たちのお子さんをまずは大事にしてくださいね。
そうすると、お孫さんは、
お父さんお母さんは、おじいちゃん・おばあちゃんを認めている
↓
お父さんお母さんは、おじいちゃん・おばあちゃんといると楽しそうだ
↓
おじいちゃん・おばあちゃんは良い人だ
↓
ぼく、わたしもおじいちゃんおばあちゃんと仲良くしたい
↓
おじいちゃん・おばあちゃんが好きだ!
と思ってくれるようになるのです。
お嫁さんに孫に会わせろとしつこくしない
自分の娘さんの子どもなら、「会わせろ」と言ったところで予定があれば断ってくるでしょうし、はっきりとした意思疎通ができることでしょう。
しかし、お嫁さんの場合はどうでしょうか。
お嫁さんに直接
「孫を連れてきてほしい」
「孫にあわせて欲しい」
そんなことをしつこく言っていると、お嫁さんは断りにくく次第に離れられてしまいます。
いくら仲が良くてもお嫁さんがお孫さんを連れて一人で会いに行くことはかなり気を遣います。来られる場合も同様です。
だからといって、息子さんに「孫を見せに来てほしい」と休みのたび、連絡していたら…。どうでしょうか。
家族でゆっくりしたいのにおじいちゃん・おばあちゃん孝行をしなければならなかったり、予定を変更しなければならなかったり、お子さんたちに煙たがられてしまいますよ。
連絡するなと言っているわけではありません。
しつこく連絡することがNGだということです。
もちろん息子さんに連絡をしたところで、お嫁さんにも筒抜けになってしまいますから、それも頭に入れておいてくださいね。
適度な間隔をあけて、早めに予定を確認するようにしましょう。
両家同士の孫の取り合いは醜い!
他にも、両家の祖父母同士で孫を取り合うこともよくあるようです。
直接面と向かって、
「うちの孫だ!」
「いいや、こっちの孫だ!」
なんてことは言いあわないでしょうが、態度や言葉でそういう取り合いの気持ちはパパママやお孫さんに伝わってしまいます。
「この前はあっちの実家に帰ったんだから、次はこっちだ」
「内孫なんだからこっちの予定を優先させるべきだ」
「あっちの実家と違って、うちは近所なんだからもっと連れてこい」
これらの言葉をパパママに言ってはいませんか?
これらの言葉で問題なのは、もう片方の祖父母を意識した発言だからです。
こういう発言をしていると、パパとママの仲を険悪にする原因にもなります。
取り合うような言葉を使うのではなく、あくまでも自分たちの家だけの問題として伝えましょう。
例えば、
「前帰ってきてくれたのは〇ヵ月前だけど、次はいつ来れそう?」
とか
「できれば〇〇の予定には参加して欲しいけど、無理なら相談してね」
とか
「近くに住むわたし達でさえこんなに会いたいんだから、遠い〇〇家の方はなおさらね」
こんな言い方をすれば、随分と印象が違います。
パパママは、どっちの家の祖父母にも孫と触れ合って欲しいという気持ちがあります。
でも、
- 距離が遠い
- 時間がない
などの理由で平等に会わせられないこともあるのです。
会わせたい気持ちと会わせられない現実とで悩んでいるパパママを、追い詰めるような発言はしないであげましょう。
余裕のある祖父母であれば、きっと、パパママはお孫さんを連れて会いに来てくれますよ。
取り合うより好かれるようにする
無理に手を引っ張って取り合うようなことをしたところで、お孫さんの心は動きません。
お孫さんは基本的にパパママの元に心があります。
そして、おじいちゃん・おばあちゃんはその周りからあたたかく見守る存在であって欲しいのです。
困ったときにパパママを助けたり、もう一方の家の祖父母をきづかったり、お孫さんの相談相手になったり…
そんな優しさをみせてくれるおじいちゃん・おばあちゃんにならお孫さんは心を開いてくれ好きになってくれるはずです。
醜い取り合いはやめて、みんなが幸せになれる方法をとるようにしてくださいね。