お孫さんにアレルギーがある、とパパママから聞かされたら、おじいちゃん・おばあちゃんはどう思いますか?
昔はそれほど、アレルギーという言葉を気にしなかったのではないでしょうか。
おじいちゃん・おばあちゃんくらいの年代の方は、
「アレルギーなんて、ただのわがままよ」
「時間がたてば食べられるようになる」
「甘やかし過ぎだ」
などと思っていたり、言ってしまったりしていませんか?
しかし、アレルギーは命に関わることです。
アレルギーなどを持っている場合は食べ物などに十分な注意を払わなくてはいけません。
お孫さんに好かれようとするあまり、お菓子のアレルギー表記などを気にせず購入し、食べさせるなどしていませんか?
今回はアレルギーもちのお孫さんとの向き合い方をご紹介していきたいと思います。
そもそもアレルギーとは
身体に、ウイルスや細菌などの異物が入ってきたときに体内では「抗体」がつくられ、これら外敵を倒そうとする「免疫」という仕組みがそなわっています。
ところが、この免疫の仕組みが、食べ物や花粉など体に害を与えない物質に対しても、過剰に反応して、攻撃をし過ぎ、マイナスの症状を引き起こしてしまうのが「アレルギー」です。
本来は体を守るはずの反応が、自分自身を傷つけてしまうことで、アレルギー反応に変わってしまいます。
食物アレルギーなどは子どもに多く見られ、有名なアレルギー源は
- たまご
- そば
- 小麦
- 大豆
などです。
他にも猫や犬、花粉などで肌がかゆくなってしまったり、咳が止まらなくなってしまうといったこともあります。
食物アレルギーの種類は5つ
新生児・乳児消化管アレルギー
新生児のときに牛乳が原因でまれに発症するタイプです。
嘔吐、血便、下痢などの消化器症状が主に起こりますが、2歳頃までにほとんどが治るとされています。
今は、牛乳は一歳過ぎてからと言われていますから、守っていれば防げるものです。
食物アレルギーからの乳児アトピー性皮膚炎
乳児期の食物アレルギーの症状として、もっとも多いのがこのタイプで、生後間もなく顔からはじまる湿疹が、治療によってもなかなか改善しない傾向があります。
大体は、お母さんの母乳を通して発覚することが多いようです。
しかし、乳児期の治りにくい湿疹がすべて食物アレルギーに関係するわけではありません。
診断は医師の慎重な判断のもとにおこなわれます。
即時型
アレルギーのある食物を食べた後、すぐに症状があらわれます。
もっともあらわれやすいのは皮膚症状ですが、他に呼吸器や消化器などにも非常に多彩な症状(アナフィラキシー)があらわれ、中にはショック状態に陥る場合もあります。
アレルギーのでる食物は年齢によって異なり、乳児ではたまご、牛乳、小麦が多く、学童期以降では甲殻類や果物類、小麦などが多くなります。
食物依存性運動誘発アナフィラキシー
特定の食べ物を食べた後に運動をするとアナフィラキシーが起こります。
原因となる食物は小麦や、えび・かにが多いのですが、それらを食べても運動しなければ症状は起こらず、また、運動してもそれらを食べていなければ症状は出ません。
小学生以上から高校生に多くみられます。
口腔アレルギー症候群
果物や野菜を食べた直後に、口の中がイガイガしたり、口の中が腫れたりする症状があらわれます。
花粉症のある大人に多く、特定の花粉と関連する果物や野菜に反応することで起こります。
どのような果物や野菜でアレルギーが起こるかは、どの花粉にアレルギーがあるかによって異なります。
アレルギーに関する不明点があれば、必ず医師に相談、確認をしてください!
お孫さんのアレルギーが発覚したら…
お孫さんがアレルギーだった…と両親から言われたら、
- なんのアレルギーなのか
- どの程度気を付けるべきなのか
- 万が一アレルギー反応が出てしまったらどう対処したらよいのか
家族全員に理解してもらえるよう、説明をしてもらいましょう。
この言葉はNG!
お孫さんのアレルギーが発覚してショックなのはわかりますが、
「うちの家系にはアレルギーはいない」
「誰に似てしまったのか?」
「面倒くさいことになったね」
などという言葉は絶対に言わないでください!
パパママは、ただでさえ子どもがアレルギーがあることに気を張りつめて生活しています。
そんなときにこのような言葉を投げかけられたら、自分を責めてしまいますし、傷ついてしまいます。
おじいちゃんおばあちゃんは、誰よりもパパママの気持ちをわかってあげてくださいね。
むやみに物を与えない
今まで、ご説明してきた通りアレルギーは命に関わる問題です。
たった一口でも口にしてしまったり、対処が遅くなったりしてしまうと手に負えなくなってしまうのです。
ですから、そんな悲しいことになる前に、むやみに物を与えないことを心がけてください。
食べてもいいもの・ダメなものをきちんと把握しておき、お孫さんの両親と一緒に買いに行くことをおすすめします。
食べ物だけではない場合も
先ほどと重複しますが、猫や犬などでもアレルギーがでる場合もあります。
おうちで飼っている場合は違う部屋にうつしておいたり、家には来てもらわず。お孫さんのおうちに行くようにして、実際のアレルギー源と触れないよう注意しましょう。
侮らないでアレルギー
簡単にしかご紹介できませんでしたが、アレルギーにはいろいろな種類があり、症状も様々です。
アレルギーを甘えだとかアレルギーになるはずがないとか、根拠のない意見を通さないようにしてください。
お孫さんも両親も気を付けながら一生懸命生きています。
みんなで支えあいバックアップしていける環境作りをしましょう。