子どもが結婚し、子どもができ、おじいちゃん・おばあちゃんになる。
周りから、
「孫は可愛いでしょー?」
「孫は特別よねー」
などと言われるたびに胸が痛くなる。そんな人は意外と多いのではないでしょうか。
- 祖父母は孫を歓迎して当たり前
- 孫は可愛くて当然
のような世の中で、
孫が可愛くない
…と感じているなんて、他人には言えませんよね。
- 自分はおかしいのではないか
- 自分に嫌悪感、罪悪感がある
- 理想としていた孫との関係が築けない
と悩んでいる方は安心してください。
孫が可愛くないという気持ちは決して珍しいものではありませんし、仕方のないものなのです。
気にしなければ良いといえば終わりなのですが、今回は、少しそう感じてしまう原因を一緒に探ってみませんか?
原因がわかれば、対応を考えてみましょう。
お孫さんとの関係が何か変わるかもしれません。
なぜ可愛いと思えないのか…原因を知って対応する
まず、理由を考えてみることが大切です。
ただただ自分を責めるだけでなく、そう心が感じる原因を探ります。
思い当たるであろう多く耳にする理由をご紹介いたします。
嫁の産んだ子だから
自分がたくさんの愛情をこめて大切に育ててきた息子は嫁と結婚してしまった。
そして、その嫁の言いなりで、なんだか息子をとられてしまったような感覚になった。
もしこんな気持ちでいたときに二人の子どもが生まれたら…どうでしょうか。
自分の入る余地はないような気がして、寂しい気持ちでいっぱいになりますよね。
また、仮にどんなに結婚妊娠を賛成し喜んだとしても、実際孫を目の前にしてみると複雑な感情が生まれることも不思議ではないのです。
→特に一人っ子・長男は、苦労をともにしてきて思い入れが強いものです。
これは本当に仕方のないこと。
ただそれを口に出してしまうと大人げないのです。
ここはぐっと大人になり、パパママや孫と接しましょう。
無理に可愛がる必要はないのです。
自分の気持ちを整理することを一番に、少しずつ現状を受け入れていきましょう。
嫁にそっくり
例えば、お嫁さんとの関係が本当に何一つ問題なく、お嫁さんも美人で可愛かった場合、きっと孫も可愛いと思えるのかもしれません。
でもたった一つ納得いかない部分があったり、顔がタイプでなかったりした場合は、それだけで孫が可愛くないと感じてしまうこともあります。
お嫁さんの外見に不満があり、孫がお嫁さんに似ていたら「息子になんで似てないの?」と思ってしまうものです。
いくら家族といえども、元はお嫁さんは他人。
納得できない部分がある人に似ている孫は、歓迎できないこともあるのです。
→顔や性格など、お孫さんがお嫁さんとそっくりな部分があるとついそこばかり注目してしまいがちです。
ここは、息子さんにに似ている部分を探しましょう。
そして孫は何も悪くないのですから、当たりを強くせず、優しく話しかけたり笑顔でいたりしてあげてくださいね。
顔がむっとしていると、敏感な子どもはその感情に気付いてしまいます。
祖父母だからと頼られ過ぎている
自分の子どもたちが手を離れ、自分たちの時間もとれるようになり、自分たちのためにお金を使えるようになった。
そんな矢先、いきなり生まれた孫に時間やお金を吸い取られたら、誰も良い気はしません。
孫の親であるパパママが、祖父母なんだから
- 孫を預かってくれて当然
- 孫に援助してくれて当然
- 孫を可愛がってくれて当然
という考えで、どんどん孫に関する負担を祖父母に押し付けてきていてはうんざりもしてしまいますよね。
ただ孫は悪くないのです。そこまで自立せずまだ親を頼っている子どもたちが問題ですね…。
→これは親たちの問題ですから、きちんと話してみるのもありでしょう。
例えば、孫の面倒を押し付けられてしまう場合は、体力的に厳しいと伝え、予定があるときはきちんと断ったり、一時保育を利用するよう促してみたりしましょう。
金銭面の援助については期待しないで欲しいときはっきり伝え、行事ごとのお祝いやプレゼントは、できる範囲でさせてもらうと宣言します。
昔は、親が周りの大人と一緒になって育児をしていたと思います。
それはとても良いことですが、今は一緒に…ではなく一方的に祖父母に任せてしまうパパママが多いのも現状です。
やむ負えない場合以外は家族で対応をときちんと話し合うことが大切です。
孫が懐いてくれないから
久しぶりに会ったり、もともと会う回数が少なかったりすると、人見知りと関係なく慣れるのに時間がかかるものです。
月齢がたまたま関係しているだけかもしれません。
しかし、抱っこしても泣かれたり…あやしても笑ってくれなかったり…おじいちゃん・おばちゃんも辛くなってしまいますよね。
→赤ちゃんにはこういう時期はあるもの、仕方のないことです。
これも成長過程だと理解し、大きくなり、慣れてくれるのを待ちましょう。
慣れて欲しいからといって、必要以上に訪問していてはパパママに迷惑がられて、嫌われてしまいます。
ここはぐっと我慢して、パパママに会える状態になったら教えてもらったり、機嫌の良い日を教えてもらったりするようにしましょう。
孫が面倒な年齢になった
生まれて少しして始まる人見知り時期やイヤイヤ期、また成長して訪れる反抗期の場合は、親でもかなりイライラするもの。
おじいちゃんおばあちゃんだって、そんな孫をみていると負の感情が沸いてくることでしょう。
誰だって、にこにことして受け入れてもらいたいものです。
相手を拒否する時期の孫を相手するのは、正直疲れますよね。
孫に会うことが億劫になるのは当たり前です。
→どうしようもない時期は、孫と距離をおいてもいいと思います。
時期が過ぎるまで、遠くから見守る。そんなどんとした心構えも必要です。
もし、親たちが困って助けを求めてきたりしたら、思う存分話を聞いて一緒に考えてあげてください。
孫は孫、自分は自分
誰もがみんな孫を心から可愛がっているかなんてわかりません。
言わないだけで、みんな思うところはあるものです。
孫といっても一個人。
息子・娘がそうであるように、孫も一人の人間なのです。
孫には孫の感じ方・考え方があります。
孫を可愛くないと思っているときは、孫に振り回されず、自分たちの生活を第一に考えると良いでしょう。
ただ一つ、何か思うことがあっても、顔や口、態度にあからさまに出さないこと。
人生の先輩ですから、よく考えたうえで行動し対応するようにしましょう。